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【書き下ろし連載②/8】移動中・待ち合せの時間潰しに読める小説2▷共通の知人

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共通の知人

作:神月 無弐

◆前回までのあらすじ◆
ひとり旅の好きな奥手のハジメと本気で人を好きになったことのないアユミは、ネットの旅情報サイトで知り合った友達以上恋人未満の関係。ハジメはこれまでのメールのやり取りを通じて惹かれる思いに押されて告白するが・・・

▷【書き下ろし連載①/8】移動中・待ち合せの時間潰しに読める小説2▷共通の知人

 

第1章② 恋一途


ハジメの思いがけない告白でアユミもそわそわしていた。
アユミは異様なほどのおしゃれ好きで、アニメのヒロインの衣装を自作し、コスプレしたりして子供の頃から変わり者扱いされていた。キレイになることは悪いことじゃないのにやり過ぎは理解されにくいらしい。だから本気で人を好きになったことがなかった。本当の自分を理解しようともせず外見やうわべだけに集まってくる男たちにもうんざりしていた。

だけど、ハジメとのメールのやり取りは本当に楽しかった。
自分のことは何も話していないのに、「アユちゃんはどう思う」「こうした方がアユちゃんらしいんじゃない」といつも私の考えを尊重しながら接してくれた。
何人かいるメル友や普通の男の人たちとは違うと感じ始めて、気になり出していたところだった。

そして、アユミは自らYumeさんに相談メールしていた。


Yumeさん
アユミです。
どうしよう。告白されちゃいました!
旅行サイトで知り合った友達からです。
会ったことはないんですが、とても優しい人です。
嫌いじゃないんだけど 私なんかでいいのかな って思ったらなかなか返事ができなくて迷っています。
それに顔写真の交換とかもしてないからルックスとか好みじゃなかったら逆に断られて傷つくの私だし。。。

そうこうしているうちに一週間経っちゃった。
彼は返事を待ってるのか連絡をくれません。
でもね、連絡が止まってからすっごく寂しくて。
Yumeさんならどうしますか?

アユミ

追:
まだ名前は内緒ですが、きっとYumeさんも知ってる人です。(きゃはっ)


RE:

アユミちゃん
気になりますね。誰だろう!?

まあ、それはおいといて
もう、答え出てるじゃないですか
嫌いじゃないならチャンスは逃しちゃダメです
彼からの連絡がないって、どうしたんだろうね
このあと仕事で出掛けるのでまたあとでLINEしますね
バイ


YumeさんとはすでにLINEのIDも交換もしている仲だ。
この日の深夜

—– LINE —–
[Y] おつ
ごめん、こんな遅い時間になっちゃった。
いま大丈夫?
―――――
[A] 問題なしです。ありがとう
―――――
[Y] で、彼と連絡取れてないって
気になるんだったらアユミちゃんから連絡しなきゃ
―――――
[A] それが、ちゃんとお返事しなきゃって思うとなかなか
―――――
[Y] 気持ちはわかるけど
時間が経てばたつほどフラれたと勘違いしちゃうんじゃない
―――――
[A] そっかあ
―――――
[Y] ルックスとか気にしてるみたいだけど、なら、会ってみたら。
―――――
[A] オフ会ってこと
―――――
[Y] そうだよ
文面だけじゃどんな人かわからないでしょ
顔とか体型とかHの相性とか(笑)
ずっと2次元限定の友達続けてくなら別だけど
―――――
[A] そんなこと考えたこともなかった(!)
―――――
[Y] 人間同士なんだから最後は会った方がいいよ
会えばわかるって
―――――
[A] Yumeさんがそう言うんなら、会ってみよっかな
ちょっと怖いけど
―――――
[Y] P(^^)q
―――――
[A] ねえ、Yumeさんも一緒に行ってくれませんか
―――――
[Y] ダメダメ
自分のことはまず、自分でやりなさい。
正式にカップルになった暁には、ぜひ
―――――
[A] も~~
意地悪~
―――――
[Y] ちょっと元気出てきたんじゃない
―――――
[A] そういえば(笑)
―――――
[Y] じゃあ、アユミちゃんの恋が成就するように
おまじない教えてあげる
―――――
[A] おまじない?
―――――
[Y] そう、人を好きにさせるおまじない
中国では「桃花運」といって桃は女性にとって恋愛体質を高めてくれるフルーツなんだって。
だから日頃から桃グッズを身につけたり桃を食べる習慣をつけるといいらしい
―――――
それとね
一線を越えたいなら、アクセサリーや指輪をつける時に 赤いモノ を右手に 黄色いモノ を左手にして、赤いモノを触らせるようにすると思いが叶うって。
これも中国のおまじないだよ
―――――
[A] きゃあっ、一線って、ちょっと気が早いんだから (照)
―――――
[Y] 備えあれば何とかだよ
勝負下着も忘れずに (笑)
―――――
[A] もう (笑)
―――――

二人は笑ってLINEを終えた。

(明日、さっそくハジメさんにLINEしてみよう)

アユミは久しぶりに心穏やかな気持ちでぐっすりと深い眠りに落ちていった。

☆★
—– LINE —–
[H] アユちゃん
ご無沙汰
―――――
この前は いきなりで驚かせちゃったよね。ごめん。
返事は急がないから
―――――

キターーー!!
私より先にハジメさんが連絡くれた。うれし過ぎ。

―――――
[A] ハジメさん
ちょうど連絡しようと思ってたの、本当よ
私こそ、ごめんなさい
―――――
[H] 元気そうでよかった
もう、返信もらえないかもって思いながら送ってみたんだ
嫌われちゃったかもってね(笑)
―――――
[A] そんなあ。。。ごめんなさい
―――――
[H] あっ、責めてるんじゃないんだ
連絡取れてホント嬉しいよ
―――――
[A] 私も
―――――
[H] これからも今まで通りよろしくね
―――――
[A] 嫌です
―――――
[H] えっつ!?
―――――
[A] 私、ハジメさんが告白してくれて嬉しかった
だからちゃんとお返事したいんです
一度 会いませんか?
―――――
[H] 会うって、オフ会ってこと
―――――
[A] はい
ダメかなあ
―――――
[H] もちろん、喜んで(笑)
―――――
[A] よかった!
―――――

アユミはYumeさんの助言どおりリアルに会う提案をした。
幸いにも二人は都内に住んでいた。
お互い当日まで顔出しはお楽しみということで目印だけを確認し合って、待ち合わせの場所と日時を決めた。
アユミは嬉しさを隠しきれずYumeさんにもLINEで報告した。
ハジメも久しぶりの安らぎを得た感覚が嬉しかった。
(これでアユちゃんとつながっていられる。よかった)

 

― つづく ―

 

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