企画/仕事効率化

企画書の書き方:企画書はメッセージだ! ​

 

見栄えよりも思いを。

初めての企画書作りに挑戦。なんだか気が重いと頭をかかえて孤軍奮闘している方は多いのではないでしょうか。初めてのことであれば天才でない限り誰もが通る道です。困ってばかりいても先には進めません。そんな時は、一人で悩んでいないで仲間や先輩、先人の話を聞いてみるのも良いかもしれませんよ。

というわけで
僭越ながら長年クライアントとして様々な取引先や業者から数々の提案や企画書のプレゼンを受けてきた私が、採否のジャッジをする立場から感じてきたことをお話しさせていただこうと思います。

モヤモヤが 一瞬でパっ! と晴れるなんてことはないかもしれませんが、何かヒントを掴んでもらえるように一生懸命お伝えしたいと思いますので、最後まで読んでいただけましたら嬉しいです。

 

さて、企画書を作るにあたってまず立ち上げたのは「パワポ」ですよね。
最近、ネット上にはバラエティに富んだ企画書用のパワポテンプレートが無料で転がっていますし、その通りに作れば体裁は整えられるので便利です。

ですが、いくら便利でもあなたがいいと思ったなら他の大勢の人も同じように「これはいい」と思って使うわけですから、型にはまった同じような企画書があなたの知らないところでいくつも作られている訳です。
提案を受ける側にとっては一見して「またこれか」となってしまうケースがあります。こればっかりはどんなに内容が良くても半分読む気になりません。新鮮みやオリジナリティを感じられないからです。

誤解しないでくださいね。だからといってテンプレートを批判しているわけではないんです。
体裁だけなら色やデザインを変えるなどひと手間加えるだけでも違ったモノに見せることはできます。
なので
重視すべきは、やはり内容なんです。
企画書には役所のように固定フォーマットの書式や重ねる順番など決まったお作法があるわけではありません。であれば、テンプレートに頼ってしまうのは、書き方がわからないのではなく、あなたの思いが定まらず、せめて見栄えだけはと頼って迷っている証拠ではありませんか。

ズバリ問います!

あなたは企画書で何を伝えたいのでしょう?

 

これが明確になっているのなら8割がた出来ていると言っても過言ではないでしょう。
あとはあなたの思いをどう伝えたら相手にわかりやすく伝わるかを考えればいいのですから。
極論を言えば、これが決まるまでは企画書作りに手をつけるべきではありません。行き詰まって時間だけを浪費したり内容のない仕上がりになってしまうのがオチだからです。

私がこれまでたくさんの企画書に目を通して「努力は買うけど・・・」というのが

・言いたいことを詰め込み過ぎて結局何が言いたいのかわからない

・前置きが長くて結論までに飽きてしまう

・内容の割にやたらとページ数が多い

・言葉足らずでよくわからない(メモのよう)

・内容が重複したり前後してわかりにくい

・注釈や付帯資料が多過ぎて主題がぼける

・提案というより報告・感想にとどまり企画になっていない

・台本のような仕上がりで作文のような長文を読み切るのが困難

・誰に向けたメッセージかがわかりにくく使い回しているのがわかってしまう

・デザインのキレイさばかりが目に入って内容が頭に入ってこない

 

という類の企画書です。

ほとんどが、内容を詰め切れておらず、受ける側の想像力に依存してしまうものばかりです。
また、企画書は絵画的作品ではありませんので、キレイな体裁は読みやすさの手助けにしかなり得ません。デザインやページ量よりも、あなたの意図すること(メッセージ)をどれだけ伝え、伝わるかが大切です。

例えば、企業DM(ダイレクトメール)と信書(手紙)が届いたとします。どちらもメッセージがいっぱい詰まってポストに配達されますが、あなたはどちらを先に読みたいと思いますか?
飾り立てたおいしそうな煽り文句ばかりの広告文面よりも心のこもったメッセージが詰まっている信書の方が人を惹きつけて読む気にさせますよね。

企画書を書く方法のひとつとして私がおススメするのが以下の方法です。
まずは企画書を読んでもらう相手のことを想像してください(ターゲットを明確にするためです)

そして


1.あなたの伝えたいことを全部書き出してみてください

2.次に優先順位をつけて並び替えてみます

3.上位の3つぐらいに絞ります

4.選んだそれぞれの内容を詰めるために、「このメッセージを伝えたいのはなぜですか?」と自問し、答えを自答します

5.そして自答した答えについて「その答えを導きだしたのはなぜですか?」と自問し、また答えを自答します。これを何度か繰り返すだけで結論に向かうために必要な要素がつかめてきます。

6.要素が決まったら結論を導くためにどの順番で説明したら伝わりやすいか、あるいは結論がドラマチックに感じられるかを考えてストーリーを作ってみます。この時、一番伝えたいことを結論に仮置きして遡るように組み立てていくとつじつまの合う筋の通ったストーリーが出来上がります。

7.ストーリーができたらその展開に合わせてページ割りをして要素をのせていきます

8.次に文字で伝えるべきこと、文字よりも図表などの方が伝えやすいものを整理して図表等の素材を用意します。さらに、投影してプレゼンするのであれば言葉で補足すべきポイントも整理しておくと良いでしょう。

9.ここまでの準備ができたら企画内容のテーマに合うデザインを決めて体裁を整えます。高級感、シンプル、エレガント、カジュアル、ファンシーなど意識し、スライドマスタやテンプレートをカスタマイズして見た目の演出を印象付けます

10.一通りできたら、何度も読み返して誤字脱字をチェックし、流れの悪いところを修正したり、詰まり過ぎているところにはワンポイントのイラストや扉ページを設けるなどして目休めをつくって仕上げます


 

相手の心を動かすためにはこちらの本気や情熱といった思いをストレートに伝えることが一番です。
下手な小細工や奇をてらったギミックは意外と自己満足で終わってしまい、受け手側は失笑していることも多いものです。

企画書は、見栄えよりも思いを伝える!

いかがでしたか?
少しでもお役に立てば幸いです。

・・・あなたは企画書にどんなメッセージを込めますか?

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