みなさん、こんにちは
企画書、資料・営業ツールの作成、名刺デザインにパワポチラシの制作etcとパワポを使って仕事をしている私のところには、様々な仕事や相談が舞い込みます。
その中でよくご相談いただく内容について事例を交えて、その対策となるアイディアをご紹介したいと思います。
私の経験則からあなたのパワポ表現向上のヒントにお役に立てば嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
与件:
企画書の枚数が増えてくると前後の関係性が複雑になってわかりずらくなったり、自分で書いているのに(あれ?いま何を書きたいんだっけ?)なんて迷ってしまうことがあります。
このページは何を説明しているページかをわかりやすくしたいのですが・・・
何か良い方法があったら教えてください
なるほど、
企画書でたくさんの内容を伝えたい時のあるあるですね。
それでは早速、与件と検討点を整理してみましょう。
私が相談者にヒアリングして得た情報等も合わせて補足しておきます。
・依頼内容:説明過程でのページ位置の明確化
・使用用途:社内提案書(資料)
<補足>
*1つのポイント説明のために3枚ぐらいのスライドを使用
*セクションごとの扉はあり
*課題:説明不要で一目で理解できるような工夫
それならば、こんな方法で解決したらいかがでしょう!
矢羽パターンの活用
経過を表すパターンで現時点を標す
今回、私がアドバイスしたいのは
通称:矢羽(山形)やホームベース型の図形パターンです。
企画書でこういったパターンを目にしたことはありませんか?
このまま単体で使うと単なる矢印の一種なのですが、組み合わせて使うと違う表情になります。
これは、くどくどと説明するよりも見ていただいた方がわかると思いますので実例でご紹介しましょう。
■矢羽の組み合わせ型
下記はこれから述べようとする内容を3枚のスライドに分けて説明しようとした場合の例となります。
ホームベースと矢羽×2つを組み合わせて計3つのセクションがあることがわかるように並べます。
ここでは「Step-1」「Step-2」「Step-3」にしてありますが、「目的」「方法」「手順」などのように内容に合わせて項目名をつけます。
▼1ページ目です
Step-1 だけを濃いブルーに白抜き文字で目立たせて他は薄青色のパターンでグレーアウトしたような効果を演出しています。
このようにこのページの内容がどこの部分なのかを濃いブルーのパターンで示して視覚的にわかりやすくします。
▼2ページ目
Step-2の部分が目立たされています
▼3ページ目
Step-3の部分が目立たされています
矢羽のパターンだけを比べてみるとこんな感じ
目立っているパターンが、まるで時間の流れのようにページをめくるたびに動いていきますので一目瞭然です。万一、混乱してしまっても目立っている矢羽の位置を頼りに前後のページを復習できます。
【作り方の手順】
「ホームベース」図形を用意します。
ホームタブ >リボン内「図形描画」グループ >図形 >「ブロック矢印」のセクションから「ホームベース」をクリック
▼
デフォルトで図形が描画されました
▼
次に「矢羽(山形)」図形を用意します
先のホームベースの描画と同様に「ブロック矢印」のセクションから「山形」をクリック
▼
矢羽が描画されたらホームベースの右横に移動して位置を合わせます
さらにもう一つ矢羽を用意します
同上の方法で新規に作成 または 先ほど描画した矢羽にカーソルを合わせて右クリックし、メニューの中から「コピー」をクリック
▼
メニューが消えたらもう一度 右クリックで貼り付けます
▼
この時下図のように、貼り付けオプション:に左「貼り付け先のテーマを使用(H)」と右「図(U)」の2つのボタンがありますが、このあとの編集作業を考えて左の「貼り付け先のテーマを使用(H)」を選択してクリック
▼
デフォルトで勝手な位置に貼り付けられて描画されます
▼
先ほど描画した矢羽の右側に移動して位置をそろえます
▼
上手くできましたか?
下図のように数珠つなぎに横に並べて整えたら第1段階の出来上がりです
▼
それではページ位置や進捗を表す細工をしていきましょう!
準備として
現在地を示すパターンを濃い色で表すのか?薄い色で表すのか?ルールを決めます。
ここでは濃い色を採用することにします。
次に横書きの文章は左から右に読むので、左から順番に濃い色付けをした数珠つなぎの3連パターンを3つ作っていきます。縦書きの場合には上から下へというのが一般的です。
まずは一番左を目立たせるために右側の2つの矢羽は薄い色にします
目立たせたい図形を薄い色にするとルール決めした場合は逆に濃い色にします
とにかく数珠つなぎの3連パターンのうち2つは同じ色で1つだけを違う色のパターンになるようにしてください
実際に作業してみます
ホームベースはデフォルトの濃い青をそのまま生かして他を水色(薄い青)にしたいと思います。
*この時、色は同系色でまとめた方がわかりやすいです。
水色にしたい矢羽図形を「Ctrlキー」を押しながら2ついっぺんに選択します
▼
この状態のまま「図形描画グループ」の「図形の塗りつぶし」をクリックして色見本のパレットから水色を選択
▼
水色に変更されました
▼
各図形の中にカーソルを入れてクリックし、ダイレクトに項目名等をそのまま入力します
ここでは「Step-1」「Step-2」「Step-3」と左から順に入れて、文字の長さに合わせて図形の横幅を整えます
▼
次に「Step-2」を目立たせます
「Ctrlキー」を押しながら3つの図形を同時に選択してコピーします。
▼
*ここでは説明のために同じスライドの中で上下に並べて貼り付けますが、ご自身で作業される際は、次ページのスライドの同じ位置に貼り付けてください
下の数珠つなぎ図形の「Step-2(真ん中)」を目立たせたいので、書式のコピペを利用してできるだけ手数を少なく作業してみたいと思います。
現状目立たせた「Step-1(一番左側)」の濃い青・白文字のパターンの書式をコピペするために、「Step-1(一番左側)」をクリックして選択状態にして
リボン内「クリップボード」グループ >書式のコピー/貼付け(のマーク) をクリック
▼
カーソルの横に「マーク」が付きますのでそのまま「Step-2(真ん中)」をクリック
「Step-1(一番左側)」と同じ濃いブルーのパターンに変わりました
▼
今度は「Step-1(一番左側)」を薄くして「Step-2(真ん中)」を目立たせたいので、同様に「Step-3(一番右側)」の薄いパターンの書式をコピペします
リボン内「クリップボード」グループ >書式のコピー/貼付け(のマーク) をクリック
▼
カーソルの横に「マーク」が付きますのでそのまま「Step-1(一番左側)」をクリック
「Step-3(一番右側)」と同じ濃いブルーのパターンに変わりました
▼
これで「Step-2(真ん中)」を目立たせるパターンが出来上がりました
▼
このように「書式のコピー/貼付け」機能を使うと意外と手早く作図できます。
同様の方法で「Step-3(一番右側)」を目立たせて3ページ目のスライドの同じ位置に貼れば最初にご覧いただいたようなデザインが出来上がります。
今回は矢羽の間を空けましたが密着させたり罫線を取ったり、幅や色によっても印象が違うので、研究しながらあなたのイメージ通りのパターンを作ってみてください。
■扉テキスト連動型
今回の与件では、すでに扉は作成済みとのことでしたので、「矢羽の組み合わせ型」の作り方をご紹介しましたが扉とテキストを一体化して連動させる方法もあります
このように扉をアジェンダ(論ずる事項<議題>の表)にして何度も使いまわし、上記の例では黒(濃い色)の文字を主役にグレー(薄い色)の文字との対比で扉ががめくられるたびに、どの事項を述べようとしているかわかるようにします。
不要な部分をグレーアウトするイメージですね。
こちらもご参考になさってください。
いかがでした!
このアイディアは使えそうですか?
これは読んでいるページの現在地をわかりやすくして、迷子になりそうな受け手の頭の中を整理していただくための方法のほんの一例、一アイディアに過ぎません。
情報量が多すぎる場合には根本的にスライドの採否の検討を繰り返し、できるだけコンパクトにしてメッセージが伝わりやすいように考慮します。それでも難解さが残ってしまう場合には、説明の際に口頭でフォローするなどの工夫もしましょう!
企画書や資料を見る側/プレゼンテーションを受ける側の立場や気持ちになって「思いが伝わる」スライド作成することが一番大切なことだと私は考えています。
「見栄えより思いを伝える」
を優先して発想してみてください。
あなたなりのアイディアやデザインがきっと見つかるはずです p(^^)q
【パワポで自作シリーズ】はコチラもご覧ください
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いかがでしたか?
本サイトは、初心者の方を含め、誰にでもまかりやすい表現を目指しています。本文中でわかりずらい言葉などがありましたらご遠慮なくコメントをいただけましたら幸いです。
より良い記事にしていけるよう改善修正させていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。