「自己紹介をしてください」と言われて、まず思うのが「何を言えばいいの」「緊張して失敗しないかしら」「スベってしまったらどうしよう」という類の不安ではないでしょうか?
初対面の上に環境も違うシチュエーションが多いと思いますので無理もありません。
では、自己紹介の成功とは何でしょう?
・・・そうなんです、数学の公式のような正解はありません。
自分の話をちゃんと聞いてもらって自分にどれだけ興味を持ってもらえるか(=印象や記憶を残せるか)が大切です。
恋人同士でもお付き合いの中から相手のことを知っていくわけですから最初から全部を覚えてもらおうと思わず、何か1点でもアピールできて相手の心に残せるように考えれば少しは気がラクになりませんか。
蛇足かもしれませんがビジネスの世界で「何でもできます!」は、実は「秀でてできるものが何もない」という見方をされることが多いのも事実です。
まずは、自分なりのアピールポイントをいくつか整理してみてみてはいかがでしょう。
思いやメッセージでも容姿の特徴でも構いません。
そこから一番(メイン)のアピールポイントを絞ったら、それにまつわる「エピソード」を盛り込みます。
上手に盛り込むと「人間味」や「感動」などが伝わり、話を聞いてもらうためのテクニックとして効果的です。
自己紹介の内容を全体的に「面白い!」と感じてもらえれば、相手の記憶や印象に残ります。
と、ここまでは対面会話形式の自己紹介ですが、書面やプレゼンテーションによる自己紹介時にモノを云うのが「自己紹介シート」です。
自己紹介シートは
自分を紙面に可視化して言葉での紹介を補うもの
これを念頭に、具体的な作成方法を整理してみます。
1.どんな場面で必要な自己紹介なのか目的を明確にします
就職面接などのオンタイムとサークル活動などのオフタイムで使うものでは当然、内容も言葉遣いも使い分ける必要があります。
目的によって柔軟に作成に臨みましょう
2.【外せない必須項目】を洗い出してみましょう
基本は何といっても
・名前
フリガナがあると読み間違いが少なくなり親切です
・出身地
前職や学歴などこれまで育ってきた環境に置き換えてもOK
・経歴(履歴)
生い立ちや学歴、転職経験など
・趣味/特技
顔と名前を覚えてもらえるカギとなることもあります
「顔と名前」を覚えてもらう のが第1段階ですので、これだけでも「差し障りのない自己紹介」になります。
これにオフィシャルの場合には
・志望動機
職場や学校を選んだ理由
・将来展望
今後の意気込みや決意、目標、夢など
を加えるのが王道といえるでしょう。
さらに、
ご自身で起業したり副業で事業をされている方は、自身の紹介にとどまらず事業内容なども加えると有意義なアイテムとなるでしょう。
*事業紹介を加味した自己紹介シートについては、また別の機会にご紹介させていただきます。
3.ストーリー性を考えて構成する
良い小説や聞きやすい話は「起承転結」が整っています。
一定の平坦な話は読み聞き流されやすく印象に残りにくくなってしまいます。特に書類審査や面接時などに提出する場合は、たくさんの書類の中から「これは」と思わせる内容や工夫があると効果的です。
掲載したい項目 と 1番のアピールポイント を考慮して、読んでもらいたい順番やボリューム感を考えながら構成しましょう。
一般的には
「基本情報」→「付帯情報」→「実績/成果/展望など」の順序で構成します
① 基本情報
「氏名」「出身大学名」「出身地」など
② 付帯情報
「趣味」「特技」「性格」「資格」などの より個性的な情報
③ 実績/成果/展望
「学歴/職歴」「サークルやボランティア活動の実績」「将来の夢」など
その際、
②か③にエピソードとともに1番のアピールポイントを置くとドラマチックな内容に仕上げやすくなります。
どうしてもアピールポイントが見つからないという方は、容姿の特徴であったり名前の由来などをアピールするのも一つの方法です。
【印象に残りやすい好感度コンテンツ】
・意外な趣味を公表する
・名前(インパクトや平凡さをアピール)
・自分から呼んで欲しいニックネーム
・出身地や家族とのエピソード
・方言を使う
・見た目や外見(前向きな自虐ネタ)
・とにかく大きな声で話す
【避けた方が良い自己紹介のタブー】
・後ろ向きな話やネガティブな発想
・自慢話を延々と続ける
・ウケを狙って下世話な話を盛り込む
・他人や仲間への誹謗中傷ネタ
・自信の無さそうな小さい声で話す
・意味のない自分に無関係なムダな話
4.パワポでデザインする
上段のおさらいにもなりますが
<準備>
1) 目的(公私)の明確化
2) 情報(記載項目)整理
3) 構成(スタイル)を考える
を怠ってはいけません。内容が整理できたら いよいよ作成です。
<作成>
見やすくまとめる
【初期設定】
・書類のみの自己紹介
⇒ A4タテ型にまとめるのが一般的
・プレゼンスタイルの自己紹介
⇒「トーク」を補足する役目なので、ヨコ型の投影サイズに合わせる
まずは上記を参考に用途に合わせてスライドの向きを設定します。
次に一番伝えたいポイントをメインにボリュームを割り当て「基本情報」「付帯情報」「実績/成果/展望など」を配置します。
☆具体的なデザインやレイアウトの手法については、Q-Siteの他の記事をご参考いただけましたら幸いです。
・ パワポチラシの作り方
・【就活・新生活】パワポ自己紹介シート
・【パワポ自己紹介シート】無料テンプレート☆自己紹介作成のコツ
◆全体的な留意点
*たくさんのフォント(書体)を使い過ぎずない
読みやすいフォント(縦横均一な太さのゴシック体など)をベースにポイントとなる文章だけを違うフォントにすると効果的です。
また、ワンSheetタイプか複数ページタイプかによっても異なりますが、読みやすいように文字はできるだけ大きくめに設定しましょう。
*色数は三色程度に抑えて、その色の濃さ、薄さのバリエーションでシンプルに仕上げる
カラフル過ぎると場合によっては色が主張し合って読みにくくなってしまうことがありますので注意が必要です
*図、イラスト、画像などを効果的に用いる
言葉では照れ臭いことや、伝わりにくいことをイラストや図表にして一目でわかりやすく可視化します。ただし、邪魔にならないようにバランスを考えて挿入しましょう。
また、どうしてもアピールポイントが絞れない方などの場合には、一番好きな景色や趣味・特技に関連する写真や画像を背景として全面に挿入することなどでも印象を深めることができます。
*全体の統一感を整える
特にタイトルや本文に囲みパターンを用いる場合には同系統のパターンにそろえる方が収まりもよくスッキリとします。
◆プレゼンテーション スタイル用の場合
言葉を補うことが主目的となりますので、1枚のスライドに情報を詰め込み過ぎずに、
1スライド 1メッセージ
を意識して作成すると話もしやすくなります。
*話のポイントとなるキーワードを簡潔に盛り込みます
原稿を棒読みするような自己紹介は緊張が伝わるだけで、聞いてる側にしたら聞くことよりも心配が勝ってしまいます。キーワードを見せて「その心は」とタネ明かししていくようなイメージで相手の顔をみながら口頭で話を肉付け(補足)できるようにしましょう。
*文字は大きめにしましょう
投影環境によっては、小さな文字は読みにくく見落とされてしまう恐れがあります。
5.仕上げ
上記を注意しながら作成した後は、仕上げです。
集中して作成したものは自分の世界に浸ってしまいがちです。一度、面接官や聞く側の視点から冷静に出来上がったモノを見返してみましょう。
そうすることで内容の重複、回りくどさ、物足りなさ・・・などの点などが見えてきますので修正を加えて仕上げましょう。
<チェックポイント>
✓ 話がしやすい流れの構成になっているか
✓ 誤字脱字はないか
✓ 伝えたい情報の漏れはないか
✓ 同じ情報が重複していないか
✓ 読みにくい言い回しや表現はないか
✓ 見やすさ(色数・文字の大きさ・書体)はどうか
【 ま・と・め 】
自己紹介は、他者と比べられることを意識し過ぎずに「ポイントを絞って自分らしさを表現する」ことを心がけましょう。
どんなに上手にイイ事を言ったとしても、回りくどい説明や長々とした内容は敬遠されがちですし、書面(自己紹介シート)作成の際にも、大量の情報を詰め込みすぎると読みにくくなり、見た目のデザインにこだわり過ぎても中身がなければ意味がありません。
自己紹介は自分がすることですが、相手に覚えていただくための手段ですから
「受け手が主導権を握っている = 相手の立場になって思いを伝える」
ことを忘れてはいけません。
無理にウケようとしなくてもいいんです。
あなたのオリジナリティーが感じられる内容になることを願っています。
ヒントの糸口になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
パワポのテクニックでわからない点は
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本文中でわかりずらい言葉などがありましたらご遠慮なくコメントをいただけましたら幸いです。
より良い記事にしていけるよう改善修正させていただきたいと思います。
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