前回は背景を考えるにあたっての重点ポイント「①テイスト」でした。
☑ 色調
+
①テイスト
②イメージ
③ギミック(工夫・仕掛け)
今回は背景の「②イメージ表現」です。
背景においてのイメージとは、第一印象が与える全体の雰囲気を構成する要素です。言葉にしてしまうとなんだか難しく感じてしまうかもしれませんが、かしこまって考える必要はありません。
そう、イメージ(背景の雰囲気)は連想ゲームのようなものです。例えばあなたが季節のご挨拶状を作る際の背景色を考える場合、どんな色を思い浮かべるでしょう。
春 ⇒桜のピンクや新緑の緑
夏 ⇒太陽のオレンジや涼しげな海の青
秋 ⇒紅葉のえんじ色や落ち葉の茶系
冬 ⇒雪の白や灰色
などを基調に考えるのではないでしょうか。
青を見て暖かいと思う人は少ないように人が色や言葉をイメージする時、ある程度共通した感覚があります。これらは好き嫌いや価値観、時代、風土、習慣などの条件に左右されない客観性のあるものです。
他にも
・かわいらしさ、やわらかさ ⇒柔らかな色調のパステル系
・重厚感、硬さ ⇒明度の低い黒を含んだ色
・冷たさ ⇒青系や無彩色
・暖かいさ ⇒赤などの暖色系
・ナチュラル ⇒自然を表す緑や土色系
などが表現できます。
イメージは育ってきた過程で培われるものなので人により様々です。これが個性にもつながるのですが、マジョリティなイメージを反映する方が背景においては一般的で無難です。
メッセージは人に伝わってこそ意味があるので1人でも多くの方に伝わるように構成していきましょう。
参考と復習を兼ねて「色を知る者は背景を制す⑥: 心理的なイメージをグループ化して色で表現する!?」でご紹介した基本イメージの色マトリックスを再掲しておきますね。
【参考】
Soft(ソフト)⇔ Hard(ハード)を縦軸に Cool(クール)⇔ Warm(ウォーム)を横軸に色をイメージしやすい代表的な言葉をグループ分けしたマトリックス図が下記になります。
こうして整理しておくと背景や色を選ぶ際にどの系統色に寄せればイメージを表現しやすいかヒントになりますね。